導入事例
学校法人中央大学 様

「實地應用ノ素ヲ養フ」を建学の精神を基に130年余りの歴史を築き、大学8学部、大学院7研究科、専門職大学院2研究科の他、9研究所、4附属高等学校、2附属中学校を擁する学校法人中央大学。高いコンプライアンスの視座を有し、リバースオークションをより活用するという観点から当運用におけるコスト削減も視野に入れて活動を行っている。2010年から当社調達業務支援サービス『Profair』を導入していただいています。
01.目的
教育研究環境の最適化に向けた調達購買業務フローの改善
02.課題
調達購買業務の効率化に取り組むなかで高額案件の入札業務の最適化を目指す。
03.効果
入札を活性化させ教育研究環境を充実化
< お話を伺った方 >
背景
管財部調達課では当校の大学8学部・大学院7研究科・専門職大学院2研究科の建築物に付随する業務に従事している。私が所属する調達課の用度グループでは主に什器、AV機器、ネットワークの物品調達を行っています。このインタビューを受けている「FOREST GATEWAY CHUO」(2021年多摩キャンパスに新設)では共用部の机、椅子をはじめ、教室内のAV機器などの調達を行いました。また、学内で使用する教育研究用のパソコンなど、消耗品以外の機器備品すべての調達というのが私の業務となります。
*2021年3月に竣工した多摩キャンパス玄関口となる教育拠点。多摩地域の間伐材が使用された開放的な作りで同年にウッドデザイン賞を受賞している
機器備品の調達購買は毎年予算計画を策定した上で翌年度に執行していますが、管財部は大学の資産を集約する「関所」のような役割を果たしています。そのため、取扱金額も大きく、予算削減も含めて総合的に業者選定方法も見直していた2010年、調達購買業務の在り方についても検討を進めていました。
当時、既に競り下げ式で入札価格が決まる「リバースオークション」の利便性は理解しておりましたので、教育研究活動の環境を最適化させるため我々は何ができるのかという視点で考えた際、入札に「リバースオークション」は不可欠であるけれど、それ以外の部分、特に効率的な調達手段の更なる工夫という観点からシンプルで汎用性の高い「リバースオークション」システムを探していました。
選定理由
コスト面も理由の一つではありましたが、運用面において当時本学の求めていた需要に非常に合致するシステムであったことが『Profair』を選択した最大のポイントでした。シンプルで使いやすく、かつ汎用的に利用できると感じたからです。
1教室分の什器だけでも高額な案件で、建物を新設するとなれば什器等の購買にはその何倍もの金額が動くため、情報管理に優れていることは勿論のこと、入札を準備する発注サイド、そして応札する企業側にとってもオペレーションのミスは許されないため、使いやすく、わかりやすいことが必須となります。導入するシステムに機能や操作性の不足があることは論外ですが、高機能・高サービスであったらいい訳ではなく、高機能ゆえに操作が複雑になったり、サービス過多で秘匿性や自律的活動が危ぶまれたりすることも避けなければならないのです。
『Profair』は機能及びサービスに過不足なく、どのような案件でも「リバースオークション」を最大限に利用できることが見込めたため、選択させていただきました。
効果
大型案件を扱う際はコンスタントに利用させていただき、十分な効果を得られています。効果と言うのは、予定していた予算額を削減できたことも一つですが、入札をより幅広に多くの企業様に参加いただけるようになったことも大きな成果だと感じています。
『Profair』が電子入札に特化したシステムであることから、それ以外の部分となる、入札準備や、どの企業(サプライヤー)にお声がけするか、という本来本学がやるべき範囲を注力してできるようになりました。
「リバースオークション」を提供する企業の中には、建物の建築計画時からコンサルティングしてくださる会社もあるとお聞きすることもありますが、、学生や教員のニーズを丁寧にヒアリングした申請課と管財部が密に連携を図ることで責任を持って戦略立案を担い、調達購買でも良いお取り引きができ、結果として充実した教育研究環境を整備できると考えています。
例えば「FOREST GATEWAY CHUO」の調達購買を考えた場合、入札では[什器選定]という考え方のなかで、建物をフロアやエリアごとに分け、ディベートやプレゼンを行えるスペースではより機能性の高い什器を、憩いのスペースではデザイン性の優れた什器を選定し、空間デザインを意識する、という分け方を行うことで選定する企業(サプライヤー)も変わります。企業様もそれぞれで得意な分野が違っていて、切り分け方によってより良いご提案をいただくことができますし、1社2社新たな企業様に参加していただくだけで入札が活発になりました。それが公平性を担保することになります。
新たな企業様にいきなり大型案件を依頼するのは難しいですが、小さな案件からお受けいただき、その後大型案件もご担当いただいて長いお付き合いになっている企業様もいらっしゃいます。
『Profair』はサプライヤー企業にも使いやすいのでしょうね。『Profair』に付加されている使用方法を事前にお渡しするだけで、問題なく応札していただけています。
『Profair』を用いた入札はあくまで最優先交渉権の獲得企業様を決定することが目的で、その後、最優先交渉権を獲得された企業様と細部のすり合わせをしてから依頼先を最終決定しますので、『Profair』を活用し入札を行う事はその後の動きも非常にスムースに実施できています。
「リバースオークション」は価格競争のためサプライヤー企業には当然苦労がおありで、本学はその恩恵に預かっていますので感謝しかありません。多摩キャンパスでは今後も教育研究基盤の整備に向けて施設備品を順次更新していく必要がありますので、引き続き『Profair』を活用し、教育研究環境を充実させたいと考えています。
今後への期待
非常に使い勝手の良いシステムで、年間を通じて存分に活用させていただいております。引き続きシンプルで使いやすいシステムを提供していっていただきたいです。コスト面は勿論大切ですが、我々ユーザーにとっては操作性が担保されているということが一義的にあります。サービスを拡充される際でもその視点があると有り難いですし、サプライヤー企業にとっても非常に助かると思います。